
JWCADで天空率計算と図面を作成しましょう
JWCADで建築の天空率計算と図面も同時に作成できます。道路斜線でクリアできなくても天空率を使えばクリアできる建物もあります。是非覚えて建築確認申請図面に使いましょう。
JWCADで日影図を描いた図面をそのまま使用して天空率計算と図面作成も行います。日影図の描き方はこちらを参照ください。

JWCADで日影図を作るために使った図面をそのまま使用します。南側5mの道路です、高低差はありません。天空率の測定点は道路境界の反対側から取ります。測定点の間隔・距離は道路幅員の1/2以下とします。測定点のラインは道路後退は使えません。また、今回は前面道路ですが、2方向道路の場合は道路毎に天空率計算を行います。日影図で使用した5m、10mラインは天空率には関係ないので削除しても構いません。今回の建物は道路斜線が緩和を使ってもクリアできないので天空率を使ってクリアできないかを検討します。

JWCADで天空率を考えるときに、測定点に半球体を置いて、測定点から建物を見た際に半球体に投影して出来る面積が計画建物や適合建物の面積となります。半球体の面積から建物面積を引いた面積が空が見える範囲です。半球体の面積に対してどれだけ空が見える面積があるかを検討するのが天空率ということになります。率なので%表示です。

道路斜線で当たっている部分がハッチの部分です。この部分が道路斜線、緩和を使ってもクリアできないので天空率を今回使ってクリアしたいと思います。

天空率は実際に建てる計画建物と、敷地と道路斜線からなる空間を適合建物という言い方をしていますが、この両方の天空率を全ての測定点で計算し計画建物の天空率が大きければクリアになります。一つでもクリアしなければアウトです。

JWCADの日影図コマンドで設定した真北は天空率でもそのまま使えます。削除してしまった場合は再度設定すれば問題ありません。真北コマンドは日影図にも天空率にもあります。

JWCADの日影図作成で使った図面なので建物の高さもそのまま使います。これは計画建物の高さという事になります。最高高さや軒先の高さなど必要な高さを出しておきます。

日影図コマンドで建物の高さを入力したのでそのまま使用します。天空率コマンドにも高さを入力するボックスがあるので入力する方法は日影図と同じです。

日影図同様、アイソメを確認します。日影図の画像を使い回しなので測定面が出ていますが、これは天空率にはないので表示されません。建物の形状だけを間違いがないか確認しましょう。

適合建物の高さも入力して形状を確定させましょう。必ずレイヤは計画建物とは別にしておきます。

計画建物と適合建物のアイソメを確認して形状に間違いがなければ天空率検討にが入ります。

事前に天空率表を作っておきましょう。JWCADのデフォルトでも表があるので利用しても良いと思います。

計画建物の天空率から表を作ります。高さを含めて計画建物を表示させておきます、この時適合建物のレイヤはオフにしておきます。番号を振っておきます、1から開始します、測定点をクリックし、次に表の補助線の中心をクリックする事で図と面積なとが自動で作図されます。

測定点の数だけ同じ作業を繰り返します。番号を確認しながら進めてください、計画建物の天空率図形が完成しました。

同様に手順で適合建物の天空率も作ります。この時、計画建物のレイヤはオフにしておきましょう。測定点は1からに戻して始めます。

天空率比較計算コマンドで天空率の判定が可能です。判定記号と数値が作図されるというおまけ付きです。

面積の根拠が必要な場合は射影図の三斜計算も作図できますので別レイヤで作ってみるのも良いと思います

以上で天空率計算の作図が完成しました。日影図と合わせて是非覚えていただければ建築確認申請図面に役立つと思います。アイソメも作れるおまけ付きです。
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